3次元点群の撮影スケールに応じた手法を選択することが,目的に合致した点群を取得するうえで重要と思います。
点群の撮影範囲のスケールは10cm程度から100kmくらいまで多岐にわたり,点群の取得精度も異なります。
以下の図は代表的な点群の撮影スケールと,代表的な手法を示しています。

① 撮影範囲10cm以下:最も精度が良く撮影できる手法としては,ミリ単位精度の点群が取得可能な高解像度スキャナが挙げられます。機械装置の出来具合やフィギュアの撮影に用いられています。
② 撮影範囲1m以下:深度カメラによる点群生成が挙げられます。手法によっては,ミリ単位で精度を出力することが可能です。
③ 撮影範囲10m以下:LidarによるSLAM用が挙げられます。手法によっては,1cm前後の精度での点群取得が可能です。
④ 撮影範囲100m以下:レーザースキャナでの測量が可能です。こちらも1cm前後の精度での点群取得が可能です。
⑤ 500 m~数キロメートル:ドローンによる写真測量による点群取得が可能です。こちらも数センチメートルでの点群取得が可能です。
⑥ 10kmを超える範囲は,ドローンによるレーザー測量も有効なようです。
撮影範囲と手法を分けることで,目的に即した点群を取得することが可能です。
また,技術が日進月歩で進んでいるため,各手法の点群取得精度も大幅に向上しています。
今後の新しい技術が待ち遠しいです。